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7月16日(木)木更津市倫理法人会モーニングセミナー
『国境を越えて』
ベトナムから日本へ 日本からベトナムへ

 
7月16日(木)木更津市倫理法人会モーニングセミナーには日本ベトナム人協会副会長、千葉県ベトナム人会会長で居られ陶磁器ガーデンセンター代表の藤井実氏をお招きしてご講話をいただきました。藤井氏は1965年ベトナム ブンタウ市に生まれました。大きな戦争に巻き込まれた祖国では難民として働く為に小学校5年生までしか学校に行けなかったそうです。
その後
1980年に15才でベトナム難民として来日され市川市の藤井さんが里親に成ってくださったそうです。
藤井さんの家のお風呂をホームセンターで買ってきた材料で直した事が切っ掛けで日本語学校の他に大工の学校にも通わせてもらう事に成ります。そこで覚えた大工の仕事をする為、現在の住所である木更津に住む事に成りました。

『ありがとうの意味』

大工の仕事は好きでしたが親方に「垂直出しなさい。」と言われた際には垂直という意味が分からずそのままにしていると鉋(かんな)で頭を叩かれたそうです。叩いた親方から同時に「ありがとうと言いなさい。」と言われ当時は意味がまるで分からなかったそうです。頭を叩かれ『痛いは痛いでしょ。』という気持ちもありましたが叩かれる程に仕事を覚えていった。当時の日本に在った様な厳しい教えで技術が身に付いたと感謝されていらしゃいます。

『ベトナムへの帰郷』
大工の仕事をしながらお金を貯めて戦争終結したベトナムに奥様と帰郷した際に故郷では沢山の陶器を作って売っていた。勤勉なベトナム人が作る陶器には魅力があった。植木鉢好きな日本人にこの陶器鉢は売れると確信。当時車を買おうと貯めたお金があった。商売で成功すればどんな車にも乗れると思いあきらめて陶器購入資金にあてた。
日本に戻り大工の仕事をし帰宅して夜7時から10時まで奥様とお子さん二人と一緒にベトナム産陶器のチラシを毎日遠くまで歩いてポスティングしたそうです。
ある日広い庭の豪邸にポスティングした際『こんな大きな家ならば大きな鉢が似合うな』と思っている内に良い車が帰ってきてチラシを渡すと「出て行け!」と大声で言われたそうです。一生懸命ポスティングを続けていく内に陶器をきれいに見せるため花を生けてみた所、花が売れる様になってきた。藤井氏は現在、木更津市と市原市で大きな温室の様なガーデンセンターを経営され、ベトナム産の大小様々な陶器鉢や鉢植えの花、観葉植物や欄などを販売し多くのお客様を集めていらっしゃいます。



『心と我慢』
経営者として成功を収めたある日、藤井氏はベトナム大使館の方からベトナム人のリーダーに成って欲しいと頼まれます。
日本には現在多くのベトナム人が来日しているが悩んでいる人も少なく無い。自分はベトナムでは小学5年生までしか勉強できず来日するまで難民として祖国で働いた。その後日本で学び働き成功を収めた経験から気づいた事を同胞に伝えようと千葉県ベトナム人会の会長に就任されます。
その後、ベトナムから来日した優秀な留学生を前に東京大学で講演した際には『心と我慢』を伝えたそうです。
人と一緒に生きていく、皆と仲良く成る為には心を磨く事が大事。留学生達は日本に居ながらベトナムのマナーを守っている。
日本に来たら日本のマナーを守らなければ受け入れてくれない。マナーを守るベトナム人を日本人は受け入れてくれ言葉は教えてくれる。現在日本に6万人程いるベトナムの若者の内70%が学生。日本で勉強してお店を出してもほとんどがつぶれてしまうのは日本のマナーを学んでいないから。
人間は辛いのが当たり前、辛いと分からなければ人では無いくらい。今笑っても隣りに涙が待っている。
人が自分にした嫌な事にはこだわらず怒らない、けんかをしない。我慢する為には相手を責めず発想を変えれば良い。
仲良く成るために相手を思う『心』が大事、その『心』が通じない時には自分を変えても我慢する方法は沢山あると自らの経験を元に話されたそうです。

『ベトナムと日本の架け橋』
ベトナムでは日本から多額のODAを得ているが本当に国の為に成る使い方ができていない。ベトナムの新幹線も道路も大変便利、良いものができるがその建設を担っているのは8割が日本の企業である。ベトナムには沢山の人間がいる、沢山の物も川も海もある。資源はあるのに機械が足りないから皆仕事が無い。日本ベトナム人協会副会長として国が本当に良く成る為にとベトナムのテレビ番組に出演され話されたり、政府の上層部の方と話されたりベトナムの未来の為に取り組んでいらっしゃるそうです。



藤井氏はお世話に成って30年の大好きな木更津に中華街の様な『ベトナム人街』を作りたいそうです。現在ベトナムの若者と共に組合を作り理事長として活動をして居られます。ベトナム人は54民族からなる多民族国家ながら市場があれば大勢の人で溢れる。世界で成功しているベトナム人は日本でも仕事をしたいと思っている。10年かかっても20年かかっても作りたい。
来日費用を稼いで帰るだけでは無く日本での雇用もつくりベトナムの若者達を伸ばしてあげたいと前を向く藤井氏の大きな目標に感動をいただいたモーニングセミナーでした。



朝食会では藤井氏の講話からいただいた感動覚めず話し合いました。

戦争によって二つの祖国を持つ事に成った藤井氏にはベトナム人の心と日本人の心が在りました。
これからも両国の大きな架け橋と成ってください。会員一同応援させていただきます。

藤井様、沢山のご体験から貴重なお話しをくださり誠にありがとうございました。

木更津市倫理法人会 広報委員長 曽根善範
| 木更津市 | 10:04 | - | - |